SODOM(ソドム)/TAPPING THE VEIN(1991)日本盤
ドイツのスラッシュ・メタル・バンド、SODOM(ソドム)。ミニ・アルバムを含むと6作目で、1991年リリース。
前作「BETTER OFF DEAD」は、吐き捨てのデス・メタル一歩手前のヴォーカルから、メロディのついた「歌」になり、曲の構成もよく練られた、余裕さえ感じられるような安定したサウンドだった。
しかし今回何がそうさせたのか、ヴォーカルは以前のデス一歩手前に戻り、曲の構成そっちのけで、「激しければよれでよし!」ごり押しのスラッシュ・メタルになっている。
まるで初期のソドムに戻ったようだが、なぜここにきてこんな乱暴なサウンドにしなければならなかったのかがわからない。
聴いていると、「とにかく激しくしなければダメなんだ」という危機感があるのではないかと思うくらい、無理に激しさを追求しているように感じる。
そこには余裕がなく、演奏ではドラムの力量がついていけず、16ビートのスピーディーなところはかなりキツそうだ。
前作が高評価だっただけに、「俺達はこれで安住しないぞ!」という意気込みなのかもしれないが、気持ちだけが先走って、アイデアと技量がおいついていない感じだ。
パワフルには違いないので、ソドムという先入観をなくして聴けば、それなりに聴けるのではあるが・・・
Tom Angelripper - vocals, bass guitar
Andy Brings - guitars
Chris Witchhunter - drums
【収録曲】
1 Body Parts 3:02
2 Skinned Alive 2:27
3 One Step Over The Line 5:07
4 Deadline 3:52
5 Bullet In The Head 3:01
6 The Crippler 4:10
7 Wachturm 3:47
8 Tapping The Vein 5:12
9 Back To War 3:14
10 Hunting Season 4:28
11 Reincarnation 7:49
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