GARY MOORE(ゲイリー・ムーア) アイルランドのギタリスト
GARY MOORE(ゲイリー・ムーア)/ BACK ON THE STREETS (1978)日本盤
北アイルランド出身のギタリスト、GARY MOORE(ゲイリー・ムーア)。
「BACK ON THE STREETS」は1978年リリースの、初ソロアルバム。
ゲイリーのソロ作品といえば、ハード・ロックや、ブルースのイメージが強いが、このアルバムは、ひとくくりでのジャンル分けが難しい。
ハード・ロック、ジャズ・ロック、フュージョン、バラードと、まったく別スタイルの曲が混在し、統一性は皆無。
スリリングでハードなジャズ・ロックと、哀愁たっぷりの泣きのバラードとのコンストラストはあまりにも唐突で、散漫といわれれば散漫なアルバムといえるだろう。
この統一感のなさは、音楽性の違うバンドを渡り歩き、最終的にブルースにおちつくゲイリーの、多彩な音楽性の集大成が、初のソロ・アルバムで展開されたのではないだろうか。
そう、このアルバムは、プログレッシヴ・ロックなのだ。
プログレとはもともと、「なんでもあり」なのだから、プログレとしてとらえる時、このアルバムは傑作となる!
統一感はなくとも、ここで展開するサウンドは、すべてゲイリーの飾らない感性から生まれたものであり、どの曲もすばらしい!
たとえ統一感がなくとも、それがアルバムの個性であり、面白さになるだけの魅力を持っている。
個人的にゲイリーの中で一番好きなアルバムだ!
・Gary Moore (g, vo)
・Philip Lynott (Vo)
・Brian Downey (ds)
・Don Airey (key)
・John Mole (b)
・Simon Phillips (ds)
【収録曲】
1.バック・オン・ザ・ストリーツ - "Back on the Streets" (Gary Moore, Donna Campbell) – 4:25
2.甘い言葉に気をつけろ - "Don't Believe a Word" (Phil Lynott) – 3:53
3.狂信的なファシスト - "Fanatical Fascists" (P. Lynott) – 3:06
4.スノー・ムースの飛行 - "Flight of the Snow Moose" (G. Moore, D. Campbell) – 7:18
5.ハリケーン - "Hurricane" (G. Moore, D. Campbell) – 4:54
6.ドナの歌 - "Song for Donna" (G. Moore, D. Campbell) – 5:32
7.皮肉な奴になりたいのか - "What Would You Rather Bee or a Wasp" (G. Moore, D. Campbell) – 4:57
8.パリの散歩道 - "Parisienne Walkways" (G. Moore, P. Lynott) – 3:22
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