なんと器の小さい! 大阪市長の橋下徹氏は、私怨で選挙に挑むのか!
先日、衆院解散・総選挙となった場合の対応について、大阪市長、橋下徹氏の発言を耳にしました。
「嫌いな人」という個人的な感情もあるのでしょうが、久しぶりに氏の言葉を聞き、またもや情けなさでいっぱいになり、ますます嫌悪感を増してしまいました。
新聞記事によると、
衆院解散・総選挙となった場合、自身の立候補に含みを残した。
肝いりの大阪都構想をめぐり、前回衆院選で選挙協力した公明党と“決裂”したことを念頭に、「公明党にやられたまま、人生を終わらせることはできない」と述べた。
とあるではないですか。
「大阪都構想」で、選挙協力した公明党が自分の思うように動かなかった事が気に入らず、いまだに恨みつらみを燃やし続けているようです。
橋下氏は、それほど「大阪都構想」へ真剣なのかとおもいきや、公明党をつぶすために、自分の衆院選の出馬さえ考えがあることに対し、
大阪都構想区割り案一本化否決を受けて市長を辞職し、今年3月の出直し選で再選されたばかり。出馬なら市政を投げ出すことになるのでは
と指摘されると
「仕方ない。公明党にやられたまま、人生を終わらせることはできない」「人生、いつ終わるか分からない。やれるときにやらないと」と語気を強めた。
と、市政を投げ出すのも承知というのですから、そうではないようです。
要するに、前回の衆院選で、「公明党が選挙区を立てるところに維新の候補を立てない」という選挙協力したにもかかわらず、公明党が自分の思うように動いてくれないことに対して「許せない!」という恨みこそが、橋下氏の選挙目的なのです!
なんと、情けない!
そもそも自分が議員になれたのは、自民・公明の支援があったおかげではないですか。
なのに、マスコミが「政権交代」ブームを作り、民主党に風が吹いた時、自分が所属する首長連合で「民主党支援」に寝返ったのは橋下氏です。
自分はとっくの昔に、公明党の選挙協力を裏切っているのです。
しかも民主党が発表したマニフェストを「評価できない」と、酷評した直後に民主党を支援しているのですから、橋下氏が、どれだけ政策を軽視しているかがわかります。
結局その時、民主党は圧勝し、公明党は選挙区全員落選しました・・・・・
そういう自分の裏切りは、まったく意識にないのでしょう。
おまけに、その後民主党が没落するや、突然みんなの党を褒めてみたり、そうかとおもえば石原氏と手をくんだりと、その時の気分(本当にそうなのでしょう)でコロコロと変節を繰り返しています。
また、自分の掲げる政策についてもそうです。
公務員への罰則を強化したかと思えば、道州制を言ってみたり、慰安婦発言をしたり、いったい何をやりたいのやら・・・・
まあ、酷評したマニフェストを出した政党を支援する彼にとっては、確固たる政策を実行することなど、できないのは当たり前なのですが。
ついでに言えば、「大阪都構想」さえも、地方選で維新の会が圧勝した時、市会・府会で片方しか過半数を超えなかったことが気に入らなかったのか「大阪都構想は白紙に戻す!」などと言っています。
「大阪都構想」すら、やる気があるのかないのか・・・・・
要するに橋下氏は、自分の思うように事が運ばなかったら気分を害し、その憂さ晴らしをすることが、政治活動なのです。
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公明党は、選挙支援・政策、共に変節を繰り返す橋下氏に対し、「裏切りやがって!」などと目くじらを立てることなく、大きく見守って来ました。
自分の自己満足でやったとしか思えない出直し大阪市長選の時も、公明党は相手候補を支援することなく、支援者には自主投票としました。
それは「選挙協力にからむ駆け引き」ではなく、「国民にとって大事な政策は何なのか」こそが、一番大事であり、最大の焦点だと考えるからです。
ですので、たとえ選挙協力をしたとしても、納得できない政策があるなら、堂々と「ノー」ということの方が、正しいのです。
それに対して異論があるなら、政策の善し悪しで、勝負するべきなのです。
そういう、分別ある政治家としての資質は、橋下氏は皆無ですね・・・・
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ともあれ、裏切りと変節を繰り返してきた人こそ、橋下氏本人です。
しかしそのことに対して、何の反省もなく、いやそれどころか、自分が裏切りと変節を繰り返しているという自覚すら、氏は持っていないでしょう。
その時その時の思いつきや感情で行動し、自分の思うようにいかないことがあれば不機嫌になり、だだっ子のように怒り出す。
私は、なんと器の小さい人間なのかと、情けない思いでいっぱいです。
橋下氏は、最低限の分別のある大人であるなら、もっと理性を働かせて、政策の是非で選挙を戦うべきです!
自分の思い通りに動かなかった公明党に、粘着質な怨念を燃やし、「仕返し」するために選挙をするなど、やめるべきです!
しかも、市政を投げ出してまでやろうとするなど、言語道断。
己のメンツや私怨で選挙をしようなど、こんな国民をバカにした行為はありません!
しかし一番問題なのは、橋下氏自身ではなく、このような器の小さい、子どものような議員を勝たせ続ける、有権者なのではないかと、私は思います。
もし、市政を投げ出してまで、自分が気に入らない公明党を落選させるためだけに選挙をする橋下氏を勝たせることがあったとしたら・・・・
ますます氏は傲慢になり、自分の気分で政治を行い続けるでしょう。
こんな事を繰り返していると、政治家の劣化の前に、国民の劣化で、我が国は自滅するのではないでしょうか。
さて、有権者の判断はいかに・・・・・・