CARCASS(カーカス)/Necroticism – Descanting the Insalubrious(1991)国内盤
イギリスのデス・メタル・バンド、CARCASS(カーカス)のサード・アルバム。1991年リリースで、邦題は「屍体愛好癖」。
ギターにマイケル・アモットが加入しての第一弾で、陰鬱とした雰囲気を持つデス・メタルを聴かせてくれる。
ブラストビートが随所にあるものの、全体的にミドルテンポで、地の底をはいずるまわるような重量感は、聴いていてかなり重苦しい。
マイケルの加入で、ギターソロこそメロディアスな部分があるが、ギターのリフは重々しく、ツイン・ギターの美しいハモりなどは、あまり展開されない。
曲の展開は複雑で、めまぐるしくリフが繰り出されるのだが、似たような雰囲気ばかりなので華やかさがなく、それほど複雑さは感じられない。
ひたすらダークでヘヴィで、湿り気を帯びたサウンドは、独特の世界観を持っており、グロテスクな曲タイトルや、歌詞の内容を見事にサウンド化している。
個人的には、陰鬱感がひたすら続くのはさすがにキツく、アルバム全体をあまり通して聴くことのない作品だ。
Jeff Walker – vocals, bass guitar
Bill Steer – lead guitar, vocals
Michael Amott – lead guitar, additional vocals
Ken Owen – drums, additional vocals
【収録曲】
1. "Inpropagation" Ken Owen, Bill Steer 7:27「屍体で花をさかせましょう」
2. "Corporal Jigsore Quandary" Michael Amott, Owen, Steer 5:28「人体ジグソーパズル」
3. "Symposium of Sickness" Owen 6:56「疫魔交響曲第二番」
4. "Pedigree Butchery" Steer 5:17「由緒正しき屠殺場」
5. "Incarnated Solvent Abuse" Amott, Steer 5:00「硫酸どろどろなんでも溶かす」
6. "Carneous Cacoffiny" Steer 6:43「肉体不協和音」
7. "Lavaging Expectorate of Lysergide Composition" Steer 4:03「リゼルジン酸による嘔吐、吐瀉物による洗浄」
8. "Forensic Clinicism / The Sanguine Article" Steer 7:16「若き臨床科医の肖像」
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