METALLICA(メタリカ) アメリカのスラッシュメタル
METALLICA(メタリカ)／...AND JUSTICE FOR ALL(1988)国内盤
アメリカのスラッシュ・メタル・バンド、METALLICA(メタリカ)。
｢...AND JUSTICE FOR ALL｣は1988年リリースの4作目。
勢いだけで突っ走るのではなく、複雑なリフの展開や、ここぞという時に入る変拍子など、知的な音楽性を持っているバンドだ。
静と動を組み合わせたギター・リフや、起伏の激しいフレーズは個性的で、スラッシュ・メタル界の中でも、群を抜いた存在だ。
このアルバムは、スラッシュ・メタルの攻撃性に、美しいメロディーと、知的な曲展開を見事に融合させた傑作。
多様な音楽的要素を盛り込んだサウンドは、プログレ・メタル的ではあるが、そう呼んでしまうと、違和感がある。
ではただのスラッシュ・メタルかというとそうでもなく、もはや｢メタリカ｣というジャンルがあってもよいくらい、彼らにしか作り得ないものだ。
名曲｢One｣の、クリアー・トーンで奏でるリフなど、いったいメタリカ以外、誰が作れただろうか。
シュラッシュ・メタルの、新たな境地を開拓したような、激しくも美しい、芸術とも呼べる作品。
まるで打ち込みのような、ドラムの貧弱な音は残念だが、このようなアルバムが、1988年に存在していたことに、改めて驚かされてしまう。
Kirk Hammet – lead guitar
James Hetfield – cover concept, lead vocals, rhythm guitar
Jason Newsted – bass
Lars Ulrich – cover concept, drums
【収録曲】
1. Blackened
2. ...And Justice For All
3. Eye Of The Beholder
4. One
5. The Shortest Straw
6. Harvester Of Sorrow
7. The Frayed Ends Of Sanity
8. To Live Is To Die
9. Dyers Eve
10. The Prince