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憲法96条の改正は卑怯で姑息! 安倍首相の勝手を許すな!!

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憲法96条の改正は卑怯で姑息! 安倍首相の勝手を許すな!!
 
「憲法を国民の手に取り戻す!」そんなかけ声のもと、安倍首相が憲法96条の改正を叫びました。
 
憲法96条は、憲法の改正手続について規定しているもので、
憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。
となっており、憲法を簡単に変更できないように、規制しています。
 
安倍首相は、総議員の2/3以上の賛成という規定を、半数にして、憲法改正のハードルを下げようとするものです。
 
首相は、今の日本国憲法というのは、
「昭和21年に連合国軍総司令部(GHQ)の憲法も国際法も全く素人の人たちが、たった8日間でつくり上げた代物だ」
として、2分の1の国民が賛成するものは変えていき、憲法を自分自身のものとしていくと、述べています。
 
「憲法を国民の手に取り戻せる!」
 
確かに聞こえはいいのですが、さて、実際はどうでしょうか。
 
★ ★ ★
 
そもそも安倍首相が、憲法を国民の手に取り戻すといっても、今の憲法で何かマズいことでもあるのでしょうか?
 
確かに日本国憲法は、他国によって定められたものですが、憲法の骨格をなす3原則は
「恒久平和主義」「基本的人権の尊重」「国民主権主義」
という、人類の英知というべき優れた普遍の原理で成り立っています。
 
その中身は、世界に誇れるもので、決して安倍首相がいうように「憲法も国際法も全く素人の人たちが、たった8日間でつくり上げた代物だ」などと簡単に下すことはできません。
 
はて安倍氏は、世界に誇れる日本国憲法の内容を、正しく理解しているのでしょうか?
 
それとも氏にとっては、平和や人権の尊重など、さほど重要なことではないのでしょうか?
 
実はそこが一番の問題です!!
 
憲法改正のハードルを下げるとして、いったいなんの憲法を改正したいのでしょうか。
 
安倍首相は
「私はもちろん、前文、9条を変えていくべきだと思う」
と、発言しています。
 
憲法9条とは、平和主義を規定した条文で、戦争の放棄や、戦力の不保持を認めている、先に述べた三大原則の平和主義を規定しているものです!
 
首相は9条を改正したい理由として
「日本を取り巻く安全保障環境は随分変わった。かつて冷戦時代は憲法の要請通り、実際にわが国の安全を事実上、米国に委ねていて、外交も基本的に米国の後についていくということだった。現在、冷戦構造が崩壊した中で、わが国は独自の防衛力を保持する必要性に迫られ、同時に国際貢献を果たし、日米同盟を維持する上でも役割が要求されている。それに対応できるかということがある」
と、述べています。
 
具体的な改正内容は示していませんが、「日本の防衛力」を、強化することが目的であることは、誰でも察しがつくのではないでしょうか。
 
憲法が改正され、「防衛力」を強化することが、たちまち「武力」の拡大となり、それが戦争の放棄や、戦力の不保持を、なし崩し的に崩壊させることにつながらないと、誰がいえるでしょうか。
 
世界では今なお、紛争や戦火のなかで、毎日死と隣り合わせの生活を強いられている国があります。
 
その人々にとって、平和主義は、どれほどの悲願でしょうか!
 
今世界はやっと、「核のない世界」の実現に向けて国際社会の懸命な努力が具体化しつつある時です。
 
そんな中で、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とした日本国憲法前文の平和的生存権の思想は、一段と輝きを増しているではないですか。
 
まさに世界の兆候に逆行しようとするものこそ、安倍首相の憲法改正であり、平和主義は強化しこそすれ、寸分でも緩和させようなどとはしてはならないのです!
 
また、憲法の改正をしやすくなるように、まず96条から改正しようとするのは、卑怯で姑息なやり方だと言わざるを得ません。
 
安倍首相が、平和主義を規定する「前文、9条を変えていくべきだ」というのなら、まず9条のどの部分を、どのように改正したいのかという中身を、堂々と展開すべきです!
 
そしてそれが本当に日本のため、また世界のためになるのなら、96条が定める総議員の2/3以上の賛成という高いハードルのままで、理解を得るべきではないでしょうか。
 
9条をどのように改正させたいのかを明らかにしないで、まず改正しやすいようにしようなどという身勝手を、国民は絶対に許してはならないでしょう。
 
★ ★ ★
 
ともあれ憲法の改定は、「憲法の何を変えるべきか」という議論が先に来るべきです。
 
中身を議論する前に、改正すること自体が大事であるかのような議論は、とても危険です。
 
安倍首相の暴走は、なんとしても制御しなければなりません。
 
その中で、連立を組んでいる公明党が、96条改正に反対していることに、私は大きな期待をもっています。
 
公明党は憲法改正について、現憲法は優れた憲法であり、平和・人権・民主の憲法3原則を堅持しつつ、環境権など時代の進展に伴い提起されている新たな理念を加えて補強する「加憲」が最も現実的で妥当なものであると考えています。
 
人に聞いた話ですが、あるニュース番組に公明党の山口代表が出演しており、その時キャスターが
「公明党が自民党の足手まといになっている」
という、日本維新の会の石原慎太郎氏の言葉を投げかたというのです。
 
「足手まとい」という言葉を使っている以上、石原氏は、公明党は安倍首相がやろうとしていることに対して、与党でありながら邪魔をしているお荷物であると言いたいのでしょう。
 
しかし、それに対して山口代表は、
「さすがは石原さんです! 公明党のことをよく理解していますね!」
と、言ったというのです。
 
そして、
「公明党は与党であっても、国民のためにならないことは、しっかりと歯止めをかけていく。
今の自民党には、こういう足手まといが必要なのです!」
と、切り返しました。
※又聞きですので、必ずしも言葉が一致しているとは限りません。
 
なんと確固たる態度でしょうか。
 
人気絶頂の安倍首相にとって、今の公明党はとてもうっとうしい存在でしかないでしょう。
 
ヘタすれば公明党は、「協力しないなら、もう連立は組まないよ」と、切られかねません。
 
山口氏も、それは重々理解しているはずです。
 
しかし、たとえ与党から追い出されることがあったとしても、「国民のために絶対譲れないことは、断固言い切っていく!」という氏の姿勢は、それでこそ連立を組んでいる意義があり、我々国民が、正しく評価すべきことなのではないでしょうか。
 
ともあれ、安倍首相の、「右より」な考えはとても危険です。
 
「アベノミクス」などとマスコミにはやし立てられて、天狗になってしまった今、首相はなにをしでかすかわかりません。
 
しっかり暴走を監視していかなければならないと思います!!

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